公立トップ高校合格者がやっている成績が向上するノートの取り方
| 勉強法基礎知識
本日は阪急服部校から、国語科の小林先生にお越しいただきました。
よろしくお願いします。
今日は「勉強のやる気を上げる6つのコツ」について、詳しく教えてもらえたらと思います。
入試の当日に国語の場合は初見文を 解いていかないといけないんですけど、じっくり考えてしまうようでは制限時間がなかなか間に合わないということが非常に多く発生します。
制限時間に間に合わせるために、見た瞬間に判別できる問題とそうではない問題をしっかり分けていく必要があるかなとは思います。
その時に役に立つのは、今まで自分がやってきた問題や知識と照らし合わせて 解答を導いていくというのが大事です。反射的にぱっと手が動いていくようになるためには、しっかりとトレーニングを積み重ねていかないといけないので、できるだけ入試問題にたくさん触れたり、 解法のパターンを体に染み込ませていく。
それらをしっかり身につけるには、とにかくノートをしっかり活用して「書く勉強」をしていくのが大事ですね。ただ、書くだけにとどめてしまうのではなく、知識をまとめる力やスピードなどを意識して書く。それを継続していくことが、知識を自分の中に落とし込んでいくのに必要なのかなと思います。
ですから、ノートを活用した学習が威力を発揮するためには、日々の鍛錬やノートの書き方の工夫が必要ですね。
なるほど。具体的にノートの書き方で規則性はあるんですかね?
今日はそれをちょっとまとめてきました。
すんなりと読める字を書く
まず「すんなりと読める字を書く」ことです。
採点は知り合いではない方が採点しますので、きちんと読める字を書かないと採点者に対する印象が悪いですよね。
生徒にに冗談半分で言いますけれど「僕が半パン半袖で君らの前に一番最初に立ったらどう思う?」って言うんです。「そんな先生信用できひんやろ?」といっしょで 、きちんとした字を書くことが大事です。
テストだけでなく普段のノートからきっちりと意識するのが大事なんじゃないかなと思います。
実際に漢字のセクションとかだったら、ちょっと汚いとバツされたりしますもんね。
大胆に余白を取る
次は「大胆に余白を取る」です。
ぎゅうぎゅう詰めのノートを作ってくる子って、頭の中も整理されていない子が非常に多いんです。
板書を写した後に、家に帰ってからノートを見直す時に、気づきなそをもう一回書き足したりするスペースを確保していると、頭がスッキリ整理されますね。そういう子は学習意欲も高くて、成績が伸びていく子が多い印象ですね。
確かにキツキツで…問1、問2、問3がぎゅうぎゅうになっている子がたまにいますもんね。スペースを取ってるほうが、後でこう書き込んだりできると。
そうですね。あとは間違った解答を書いた時、上から赤で書いてしまうと、間違った解答が塗りつぶされてしまって読みにくかったりもするので、振り返りもしやすいようにスペースがきちんと ある方がいいかなと思います。
なるほど。
インデックスを活用する
次は「インデックスを活用する」です。
単元名やタイトル、日付など、いつどの単元を学習したのか、どこのページのテキストを使ったのかを分かりやすくしておくというのが重要です。
項目が整理されていないと、とっちらかってしまったり、どこやったかな?と ノートを見返すにしても、タイトルがなかったら過去に書いてるノートを見直すのは難しいので、インデックスをうまく活用している子というのが伸びていくのが多いかなと思います。
なるほど。
やはりノートをきっちりと整理できているという子が、伸びやすいということにつながっていきますかね。
ありがとうございます。
始まりがきちんとそろっている
次は「始まりがきちんとそろっている」。
先頭の行の高さがばらばらだったり、国語だと例えば問の1番と一番上に書いてあった後に、問いの部分と同じところに続きの行を 書き始めてしまう子のノートって見にくいですよね。
「問2」と書いてあるところから高さがきちんとそろっている。自分なりのルールを作っていて高さがきちんとそろって、見やすいように整理されているノートというのが成績が伸びる子の特徴かなと思います。
なるほど。かなり斜めにずーっとなっている子とか いたりしますもんね。
そうですね。
ここもぴっと揃ってた方がいいぞということですね。
まとまりが意識されている
次は…「まとまりが意識されている」ですね。
全体像がわかるノートはやっぱりいいノートです。いつもオススメはしているのですが、「付せん型のメモ」が最近売ってますよね。
例えば【1】番の問の1番の解説が次のページにまたがりそうなら、付せんをノートに貼ってその問題を1ページ内で完結させてしまう。
なるほど。
思考を分断せずに1つでまとめていくというのは、しっかり意識されているノートというのがいいかなと思います。
社会のノートでも、足りなかったら下にノートの切れ端を貼ってる子がいます。今は便利なものがたくさん揃っているので、うまく利用するのをおすすめしていますね。
あーなるほど。そういう工夫も成績アップに関係してくるんですね。
そうですね。やっぱり成績伸びる子は深く物事を考える習慣がついていたり、自分が復習しやすいような工夫がされているノートが多いです。
学習しやすいフォーマットが作られている
次は「学習しやすいフォーマットが作られている」です。
駿台・浜学園の国語科でも下にメモ欄を作って、先生が前(黒板)に書かなかったけど自分なりに大事だったところをメモしたりとか。
あとは宿題のやり直しをする時に、解答までの簡易な手順などを書いていくのを指導しています。分からなかった言葉を調べるようにメモを取っておくとか、この言葉の意味なんだったんだろうと家に帰ってから調べたりとか。これは学校のノートでも使えると思います。
そうですね。ノート点を上げようと思ったら、先生の言っていることをメモすると得点がアップしたり。この間、中3の子と話をしている時に、自分なりにノートの工夫をしノート点をあげてる子がいました。「これが社会のノートの秘訣です!」と言ってましたね。
あーなるほど。国語だけに限らず、どの教科でもうまく活用していく子っていうのが伸びていくんだろうなと思います。
確かに授業で黒板に書いていることを写すというのは大事ですが、プラスアルファで分からなかったことを後で調べてたり、黒板に書いてないこと、先生がちょろっと言ったことを思ったらメモしてたり。そういうノートがいいということですかね。
そうですね。そういうふうにメモを取ろうと思うと、先生の言葉を聞き漏らさないように意識するので、授業に対する集中度も非常に上がるんです。
工夫されたメモ欄
次は「工夫されたメモ欄」ですね。
先ほどとつながりますが、先生が書いたこと以外をしっかりメモしたり、小学生だったら雑学とか書いていいよって言ったりします。
はい。
この間、ある生徒のノートに、とうもろこし(粒の数)は必ず偶数、という雑学が書いてありました。僕が初めて知らされる発見があったりましたね。
そういう日々疑問に思ったことであったりとかを深堀するトレーニングができてる子は、いろんな教科もすごく強みになるかなと思います。
集中して物事を調べた経験のある子は、勉強に転用できる子が多いので、工夫をするトレーニングとかいろいろ興味を持って書いていくというのが大事かなと思います。
あー、確かに小林先生の担当している生徒からノートには雑学のメモがあって、それで私も勉強させてもらったりありますね。
楽しそうに何かやっているのがノートからも感じられますね。
そうですね。
そういう作業は楽しくないと意味がないって言っています。女の子だとデコレーションしてもいいと言っています。
ただ、派手にすればいいというわけではなくて、自分が目を引きやすいようなノートのつくり方とかそういうのをやっていってくれたらいいんじゃないかなと思うので。
まずは好きになってもらいたいんですよね。
円滑に勉強を進めるためにコピーを活用している
最後は「円滑に勉強を進めるためにコピーを活用している」です。
例えば英語ですと、先生の方から指示されているのであれば英文を書き写せばいいですが、そうでないならプリントの英文をコピーして貼り付けるとか、ショートカットするためにコピーを活用しています。
高校の古典の授業で、上に文を書いて下に訳を書いてとかありましたよね。別に書かなくてもいいのなら、コピーして上に貼って訳を自分で考えて書く。
図形の問題とか数学とかでも書かずにピッと貼って、そこに補助線を書き出したり。
社会の資料とかもそうですね。
そうですよね。もちろん書く過程で力になるっていうところもあります。そうじゃないところはそのまま写すだけだと時間かかってしまうので、コピーを活用して工夫していくという感じですね。
まとめ
最後にその8つのまとめというかありますか。
授業中にノートを単純に写すのではなくて、何のためにそれをしているのかを意識をきちんと置くこと。または先生の話していること、 一挙手一投足を聞き漏らさないように意識してやっていくこと。復習しやすいように自分なりのノートの工夫がされていること。これらがすごく大事な姿勢です。
本日はありがとうございました!